子どもの近視とその治療
リジュセアミニとは?

リジュセアミニ(低濃度アトロピン点眼薬)は、近視の進行を遅らせる効果が期待できる点眼薬です。
1日1回の点眼が必要となります。
注意
あくまで近視の進行を抑える治療になります。
この点眼薬で近視が改善するというわけではありません。
どんな効果?
毎日1回の点眼を2年間続けることで、近視の進行を40%程度遅らせることができます。
仕組み
近視の進行は眼球が前後に伸びるために起こります。体の成長期に伸びやすいため、小学校入学前後から中学生頃に伸びやすく、高校生になっても進行は続くと言われています。
近視の進行を抑制する治療は、低濃度アトロピン点眼以外にも、オルソケラトロジー、多焦点コンタクトレンズ、レッドライト治療などが挙げられますが、保険適応は現時点ではありません。
2025年4月にアトロピン0.025%点眼薬であるリジュセアミニが国内初承認され、低濃度アトロピン治療が使いやすくなりました。
アトロピンには、眼球が前後に伸びることを抑制する作用がありますが、同時に瞳を広げる作用があります。瞳が広がると、まぶしさや手元が見えづらいといった症状が出やすくなります。アトロピン0.025%点眼薬はこれらの効果と副作用のバランスを考えた濃度となっているのが特徴です。
夜1回点眼で、寝ている間に起こりやすいと言われる眼球の延長を抑える効果が期待されます。
対象となる方
治療の対象となるのは、以下に該当する方となります。
- 近視を有する高校生までの方
- 定期的な通院が可能な方
- 自由診療である点をご理解いただける方
治療方法
1日1回、夜点眼を行います
治療の流れ
自費診療による近視進行抑制治療を開始すると、近視に関する治療は全て自費になります。
事前検査は通常、近視の有無や他の疾患の除外を保険で行っています。 治療について説明させていただきます。
保険診療の日はリジュセアミニ点眼はお渡しできません。
事前検査(保険診療)
まずは、リジュセアミニ治療の対象となるか視力検査と診察を行います。
同日に保険診療と自費診療を同時に行うことはできないため、事前検査当日に、リジュセアミニ点眼はお渡しできませんので予めご了承ください。
治療開始(自費診療)
同意書にサインをいただいた上で自費診療が開始となります。初回は点眼薬を1箱(30日分)お渡しします。
定期検査①(自費診療)
1ヶ月後に診察・検査を行い、点眼薬を3本処方します。
定期検査②(自費診療)
3ヶ月後に診察・検査、点眼薬を3本処方します。
以降3ヶ月毎に定期検査を行います。
費用
リジュセアミニ治療は、初回の事前検査のみ保険診療となりますが、以降は保険証が使えない自費診療となります。
検査代 | 1,500円(税込) |
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リジュセアミニ点眼1箱(30本入り) | 4,380円(税込) |
眼鏡・コンタクトレンズ処方 | 検査代+1,500円(税込) |
サイプレジン・ミドリンPなどの点眼による屈折検査 | 検査代+1,500円(税込) |